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運動療法について

運動療法について

あなたは普段から運動をしていますか?うつ症状に悩まされて、あるいは普段の仕事の激務などで、なかなか定期的に運動が出来ないという方も多いと思います。しかし近年の研究では運動があらゆる精神疾患の症状を改善・緩和・予防をする効果が非常に高い事が分かってきました。
中でも特に有名な研究として1999年にデューク大学教授のBlumenthal氏が実施した大規模研究が挙げられます。この研究では4ヶ月間、週3回、有酸素運動を行った群と抗うつ剤(ジェイゾロフト)を服用させた群の間で、抗うつ効果に差が無かったことが判明したのです。しかもその後の追跡調査で、6ヶ月後の再発率は、有酸素運動を行った群の方が抗うつ剤の群に比べ4分の1以下(それぞれ8%、38%)と非常に優れた成績を示したことは、驚きを持って世界中の研究家や臨床家に受けとめられました。

以上の事を説明するメカニズムの一つとして炎症が挙げられます。炎症を発生させる要因としては、ストレスの他、過剰な糖質や動物性脂肪の摂取、過剰な毒素、腸内環境の悪化、などが挙げられますが、運動により炎症が抑えられる事が分かっています(Dimitrovら, 2017年/Siricoら, 2018年)。またとりわけ有酸素運動はアディポネクチン(俗にいう「長寿ホルモン」「痩せホルモン」)を体内で増やし血管を若返らせ脂肪燃焼に有効です。一方でHIIT(インターバルトレーニング)や筋トレなどの高強度のトレーニングに関しては、慢性のうつ症状により障害され減少した神経細胞のネットワークを、脳細胞が再生するための栄養分(BDNFと言います)を脳内に増加させる特徴があります(Marquezら, 2015年)(注:両物質はどちらのトレーニングでも増えますが、より増えやすい方を記載しています。)

当院長の高は、日頃から運動療法の研究の一環として筋トレをメインにした自己鍛錬に励んでおり、ベストボディジャパン大会(日本最大の筋肉美の大会)に参戦し2013年、2014年、2017年、2018年と日本大会出場を果たしてきました(うち2014年と2018年は日本大会ファイナリスト)。患者様の運動習慣や能力・好みに合わせたきめ細かい運動指導をさせていただいております。運動はほとんどお金のかからないメンタルの有力な治療法の一つでもあります。お気軽にご相談ください。